こんにちは、コトマーケティング・コンサルタントの松野恵介です。今回は、先日あった研修のことを少しお伝えしようと思います。
大阪で関東煮のお店を4店舗展開されている「たこ梅」さんで、年2~3回の社員研修を6年間させてもらっています。
研修のタイトルは「POPで価値を楽しく伝える研修」
これは、毎年同じ名前なのです。
「え~毎年POP書く研修なの?」
そう思われた方もいると思いますが、もちろんPOPを書くときもありますが、書かない年もあります。でも、もちろんそれだけではありません!
ちなみに、POPはこれだけ変わってきました!
「はちく」という筍の関東煮のPOP・研修初年度
書き方は伝えたものの、その通りにはいかず・・・・・
イラストと食感の擬音だけが。
これは、いま現在店舗に貼られているPOP
同じ「はちく」のPOPも随分と進化しました!
このようにPOPも格段に価値を伝えられるようになってきていますが、実は本質はこれだけではありません。
たこ梅の社長は、研修初年度からこう言われていました。
「うちは、とことんまでいきますからね」と。
もちろん、初年度のこのコトバの本気だったのだと思うのですが、まさかここまで「とことん」になるとは思っていなかったのではないでしょうか?
正直、僕自身は思っていませんでした^^;
「POPで楽しく価値を伝える」
この研修を続けていく中で、こんな変化が起こってきました。
1年目:コトのPOPの書き方を知る→実践してみる
(課題)POPは書けるが、いまひとつシナリオがしっかり描けていない
2年目:シナリオ(誰に・何を伝えて・どのような行動)の徹底→実践してみる
(課題)伝えたいターゲットが定まっていない、よく見えていない
3年目:「人」をもっとよく見るためには→実践&検証
(課題)関係性アップのためにお客様とのコミュニケーション機会をもっと増やす
4年目:コミュニケーションのための名札とイベント企画
(課題)イベントなどの段取りがうまく進まないで業務を圧迫する
5年目:イベントのスケジューリングを具体的にする(検証まで)
(課題)すべての行動を何のためにするのかを考える
毎年意図をもって、研修をやり、そして各店舗で実践をしてもらいます。
実践することで「課題」が明確になり、次年度はその課題をクリアするための研修内容を組み、実践してもらう。
すると、また課題がみえ・・・・・といった具合で、、、、年々、成果につながるとともに、
しっかり「人(お客様)」をみて、「人(お客様)」を知り、
「人」にできるコトを考え行動する
本当に、そうなってきていることに、ある意味驚きさえ覚えます。皆さんもご存知の通り「人のこと考えようね」といってもなかなかできるものじゃないんですが、実際にそうなっているのです!!!
コトマーケティングの基本は、
・誰に、どんなコトができるのか
・それが、どうしてできるのか
この2文にあります。
もちろんPOPひとつとっても、これを基本に雛形にそって書いていきます。看板も、チラシも、名札も、イベントも、そして普段の接客も。
「人」が「人」にどんなコトができるのか?
これを、まずはPOPを書きながら訓練していっているということ。
だから、POPが楽しく書けるようになったら、
・商品やサービスの価値が伝わる
・お客様とコミュニケーションがとれる
・お客様と関係性が強くなる
・お店が賑わう
・お客様にもっと喜んでもらえる
・スタッフがそれぞれ意識をもって動き出す
・そのお店にしかない独自の価値が生まれる
結果的に、こんな良いコトが生れました!!!
これが「とことん」の意味だったんですね^^
たかがPOP、でも最高の店づくりの第一歩になり、極めれば独自の価値を持つお店づくりにまで発展する。
そんなことを再確認させてもらった研修でした。
たこ梅さん、岡田社長、スタッフの皆さん、本当にありがとうございました!!
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